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春日神社本殿

ページ番号:724-524-687

最終更新日:2017年4月5日

春日神社本殿

指定情報

指定

《国指定 建2065号》 昭和53年5月31日

所在地 鯖江市鳥井町 春日神社
管理者 鳥井町
時代 江戸時代前期
員数 1棟

概要

 鳥井町は、もと越前国御板部(みたべ)郷といい、春日神社は付近一帯15か村の総社として延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)にみられる大山御板(おおやまみた)神社に比定されている。治暦(じりゃく)4年(1068)に「春日神社」と改められて以来、国司・領主の崇敬を集めた。鳥井という地名は神社の「鳥居」があったことに由来するという。
 現存する本殿は、天正(てんしょう)の戦禍後、慶長(けいちょう)18年(1613)に再建されたものと伝えられ、宝暦(ほうれき)4年(1754)には覆屋(おおいや)が架けられたため、建物の保存も良く、建立当初の様子をよく伝えている。重要文化財指定の後、昭和57~58年に解体修理が実施され、現在は(しゅ)胡粉(ごふん)塗りにより往時の姿が再現されている。
 春日神社本殿は、正面桁行4m、側面梁行2.55m、向拝1.43mの規模を持つ三間社(さんげんしゃ)流造(ながれづくり)柿葺(こけらぶき)の建物で、正側面三方に刎高欄(はねこうらん)付の榑縁(くれえん)を廻らしている。柱はすべて自然石礎石上に立ち、身舎(もや)は円柱、ほかは角柱とする。向拝との間には海老虹梁(えびこうりょう)を架け、手挟を入れる。妻は、虹梁太瓶束(こうりょうたいへいづか)二手先組物(ふたてさきくみもの)を組み、拳鼻(こぶしばな)を入れ、棟木(むなぎ)を受ける。軒回りは、正面は二軒繁垂木(ふたのきしげだるき)、背面一軒疎垂木(ひとのきまばらだるき)である。
 様式的には身舎に中備(なかぞなえ)がないなど古相を示すが、虹梁(こうりょう)形式に近世的要素が多く見られることから、慶長以後の建物と判断される。近世初頭の越前における神社本殿の形式を知る上で貴重な建物である。

コラム 大山御板神社

 崇神(すじん)天皇の時、大彦命(おおひこのみこと)四道将軍(しどうしょうぐん)として北陸地方に下向した。この時、大山(王山)に賊がいたので、命は当地に盾板を立てて、軍神に祈り、この賊を平定した。命はこのことに感謝し、御板神社の社号を賜ったという。

※内部公開はしていません

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